今回取り上げるRing Stick Up Cam BatteryはAmazonが手がける「スマートな」セキュリティカメラです。
実際に購入し数週間利用してみたのでレビューしていきます。
Ring Stick Up Cam Batteryの外観
パッケージはキレイですがコンパクトな化粧箱。
バッテリー駆動メインでACアダプタを同梱しない製品構成です。
バッテリーはマイクロUSBコネクタ経由で直接充電が可能です。ただし、急速充電には未対応。容量が大きいこともあって満充電にはそれなりの時間がかかります。
本体は超シンプルな円筒形。「足」との間にはボールジョイントがあってカメラの角度をある程度変えられます。
バッテリーが大きい分、総重量はそこそこあるので設置の際には少し注意が必要です。
Ring Stick Up Cam Batteryスペックなど
従来からあるネットワークカメラに少しインテリジェンス的ITのエッセンスをふりかけ、スマートフォンやクラウド技術と連携させることで、とても今風な賢い監視カメラに仕上げてきました。
合わせてカメラ側の機能を最低限に絞ることで手頃な価格と小さくシンプルなカメラ本体を実現しています。同時に低価格な家庭用機ながらかなり高度な機能も実装しているのがこのカメラの強みです。
Ringシリーズの中でRing Stick Up Cam Batteryは屋外での使用を念頭に置いた防水対応・バッテリー駆動可能な本体にまとめられています。
内蔵するカメラの画角は対角で130度写せる超広角のもの。対応解像度はフルHDである程度のディテイルまで写し込める能力を持っています。マイクを内蔵してインターフォン的な使い方も可能です。
また、専用アプリを入れたスマートフォンなどとはWi-Fiでリンク。バッテリー駆動とも合わせ完全なワイヤレス運用も可能です。
セットアップ方法
セットアップはリンクするスマホに専用アプリを入れるところからスタート。
「紙のマニュアルはない」のと同じようなものですが、アプリの作り込みが素晴らしいのでアプリの指示に従って操作すれば悩むことなくセットアップが行えるでしょう。
具体的な設定方法は「こちらの記事」に詳しくまとめましたので、こちらも参考になさってください。
実際の使用感
さて、ではRing Stick Up Cam Batteryの実際の使いごこちを確認していきましょう。セキュリティカメラとしての使い勝手は、ほぼ100%専用アプリの出来に依存しています。
専用アプリの使いごこち
肝心の専用アプリはと言いますと、若干Ringシリーズ特有の「方言」的な使い方、ユーザーインタフェースの「作法」がありますが、そこになれてしまえば使いこなしで困る部分はないでしょう。
ダッシュボードからすぐに必要な機能にアクセスできますし、
やや詳細な設定については上手にメニューから呼び出す機能にまとめられています。
初期設定をアプリの案内通りに行っていけば、一般的なセキュリティカメラとしてすぐに運用できるようなかたちでセットアップが終わるようになっています。また、いつで設定メニューから詳細な設定変更が行えるようになっています。
一つ分りにくい概念があるとしたら「スナップショット」でしょうか。
こちらは「静止画」での「インターバル撮影」ですが、撮影結果が履歴からアクセスできません。確認はそれぞれのカメラの「タイムライン」から行う作りです。
さらにタイムラインはアクセスすると自動で再生されるので、それぞれのスナップショットへのアクセスに最初は戸惑うのではないかと思います。じっくり確認するなら、「一旦、スナップショットの再生を停止」しないといけません。
もっとも、著者が操作で戸惑ったのはこれぐらいではあります。
検出精度
Ring Stick Up Cam Batteryは「モーション検知」を行って監視用動画の記録を開始します。ですのでその検出精度がセキュリティカメラとしての「命」的な重要な位置を占めます。
実際のところRing Stick Up Cam Batteryのモーション検知の精度は高く、ほとんど問題になるケースはないのではないかと思います。人感センサーでカメラを起動。カメラで画像認識を行って人物検出を行っているような雰囲気があるのですが、照明がない真っ暗な中でも高確度でカメラ前の人間に反応します。
画質
画質は動画での記録でもかなり細かなところまで判別できる水準を維持しています。きちんとフルHD解像度にする意味がある画質です。
ただ、データをクラウド保存する関係もあってか動画のビットレートはかなり低め(2Mbps程度)。このため、画質はカメラの性能よりもMP4動画への圧縮によるロスで決まっています。
静止画で撮影するスナップショットの方が解像感はずっと上ですから。
明るさが落ちた環境では恐らく赤外線LEDとの組み合わせによる撮影に切り替わります(ナイトビジョン)。大きなLEDを使っているわけでないのですが、真っ暗な中でも5m程度の距離ならある程度詳細が分るだけの感度があるようです。
ここまで写せるのはちょっと驚きました。
イメージセンサーにはしっかり監視カメラとかドライブレコーダー用のものを使っていると思われますので、小型センサーでも実効感度は高そうです。
動画のサイズなど
前の節でも少し触れましたが、動画の解像度はフルHD(1,920 x 1,080ドット)対応でビットレートは約2Mbpsです。圧縮率を上げている関係上、多めの圧縮ノイズ、ディテイルの喪失は起こっています。
フレームレートは昼間の撮影なら25コマ/秒、ナイトビジョン状態でも16コマ/秒を確保していますので、時間軸方向の分解能は結構あるはずです。
スナップショット
Ringの専用アプリで「スナップショット」と呼ばれている機能は、「静止画のインターバル撮影機能」のことです。イベント検知の動画記録の他に、指定した間隔で静止画を撮影することが出来ます。モーション検知に引っかからないようなものの記録などに使えます。どちらかと言えば従来型の監視カメラに近い機能かもしれませんね。
ちょっと毛色の違う使い方になりますが、植物の成長記録なんかにも使えるかもしれません。
タイムライン上にマッピングされていきますので、アプリ上はモーション検知による動画記録の補完のようなイメージで表示されます。
静止画はなんと贅沢にもPNG形式で保存されますので圧縮による「劣化がありません」。動画からの切り出しよりも画質が高いので何かの記録にはピッタリです。できればライブストリーミング中などに即時撮影可能な機能もあると嬉しいですね、「インスタント・スナップショット」的な。
電源関連
バッテリーライフは稼働状況によって大きく変わるようで一概には言いにくい機種です。が、内蔵バッテリーの容量が大きいこともあり、一般的な設定だとうたい文句通り数ヶ月持ちそうです。
記事まとめ
Ring Stick Up Cam Batteryは機能を上手に割り振ることで、手柄な本体価格ながら高機能で賢いセキュリティカメラ機能を実現しています。カメラ本体の機能だけではありませんので、セキュリティカメラパッケージと表現した方が正確かもしれません。
高精度なモーション検知、高い暗所性能、使いやすく便利な専用アプリ等々、家庭でも簡単に導入出来るセキュリティカメラとしてとても良く出来た製品です。
唯一気になる点があるとすれば、フル機能を使い続けるためには専用のネットサービスであるRingプロテクトプランの有料サービスを契約する必要がある点でしょうか。ただ、こちらのサービスも内容を考えると十分リーズナブル。導入を検討する価値は十分にあります。
高機能なセキュリティ用品として自信を持っておすすめ出来るソリューションです。
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Ring Stick Up Cam Batteryに関しては以下のテーマでもう少し踏み込んだ内容にも触れています。より詳細な内容に興味がおありでしたらこちらもどうぞ。
・初期設定、設置関連
– Ring Stick Up Cam Batteryの取り付け方を解説!!
– 非常にユニーク!Ring Stick Up Cam Batteryの設定方法まとめ
– Ring Stick Up Cam Batteryを両面テープで固定するのは
・電源関連
– Ring Stick Up Cam Batteryのバッテリー駆動時間ってどれぐらい?
– Ring Stick Up Cam Batteryの予備バッテリーってある?
– Ring Stick Up Cam Batteryとソーラーパネルの組み合わせって可能?
・監視カメラとしての使い方まわり
– Ring Stick Up Cam Batteryで録画する方法と使いごこち
– 監視カメラとしてのRing Stick Up Cam Batteryってどう?